公益財団法人山形県国際交流協会 AIRY

お知らせ

【機関紙AIRY100号から】🌎山形で働く外国人🌎 フランス出身 ブルーノ・ピーフルさん(大石田町在住・陶芸家)

窯の前に立つブルーノさん

■どういう経緯で山形にいらっしゃったんですか?
 私は焼き物を作っており、一番土台になるものは粘土です。ここでいい土がとれるということで大石田に来ました。県の工業技術センターから土質に関する情報提供を受けたため、ここに来てサンプルを採取し、実験を経て引っ越しを決めました。
 大石田に来てもう30年以上になります。こちらで土地を見つけ、10年くらいかけて家を建てました。石や土など、全て自然からとれる材料を使っています。今も建築作業は続けています。死ぬまでずっと続けるでしょうね。

■どんなお仕事をされているんですか?
 焼き物を作って展覧会を開いたり、地元の子供を対象に陶芸を教えたりしています。大石田が陶芸の町になってほしいと考えており、そのためには人の輪を広げる必要があります。外から人を呼ぶにしても、教えるにしても長い時間がかかります。
 焼き物は壊れない限りずっと残りますから、未来の人々に宛てたメッセージになると思っています。未来の人が私の作品を見て、「昔こういうことを考えている人がいたんだな」と思ってくれればいいですね。

■生活の中でどのようなこと感じますか?
 安い製品を買う人が増えたため、職人の高い技術を継承する人が少なくなりました。いったん失われた技術を取り戻すことは難しい。使い捨て文化をとても残念に感じます。「今が良ければいい」というのではなく、「将来の日本があるべき姿」について考える必要があると思います。